お薬についてのQ&A

Q 内服薬(飲み薬)の種類と、特徴を教えてください。

錠剤

薬品の成分を圧縮して固形にした薬です。

胃で溶けずに腸で溶けて効くように作られているものもあるので、飲むときは噛んだりむやみにくだいたりせず、「チュアブル錠」「口中崩壊錠」以外は水またはぬるま湯で飲んでください。

散剤

粉末状の薬(粉薬)のことです。飲むときは水かぬるま湯でそのまま飲んでください。

苦みが気になる場合はオブラートに包んで飲んでもかまいませんが、そのまま飲んだほうが本来の効果を得られるものもあります。

顆粒剤

散剤をさらに粒状に加工したものです。

散剤よりも飛び散らない、むせたりしない、といったメリットがあります。

カプセル剤

顆粒剤や液剤をカプセルに詰めたものです。

顆粒剤を詰めた「硬カプセル剤」と、液剤を詰めた「軟カプセル剤」があります。噛んだり、中身を取り出したりせずに、カプセルのまま飲んでください。

液状、シロップ剤

液体状の薬です。粉末、顆粒状で水に溶かして服用する「ドライシロップ」もあります。

1回分の量を正確に量って、そのまま飲んでください。

Q 水無しで飲んだり、コーヒーやお茶で飲んでも大丈夫ですか?

お薬によっては、水やぬるま湯以外の飲み物で服用すると、 効き目が弱くなったり、反対に効き過ぎたりすることがあります。
少量の水や唾液だけでお薬を飲みこんでいる方がいます。一般的に、お薬は胃や腸にとどいて溶けて吸収されることが大切です。

原則として、「最低コップ半分以上の水またはぬるま湯」で服用してください。

Q 同じ薬なのに薬局によって値段が違うのはなぜですか?

調剤薬局が受け取る対価は、

①調剤技術料(調剤基本料・調剤料)

②薬学管理料 

③薬剤料 

④特定保険医療材料料

で構成されています。

お薬の価格自体は薬局一律ですが、その薬局が応需している処方せん枚数や、特定の医療機関から受けている処方せん調剤の割合、医薬品の取り扱い規模などによって調剤基本料の健康保険点数が変わります。

その他、夜間や休日に来局された場合などにおいても、健康保険点数が加算されるため、いつもの料金と異なることがあります。

Q 食前や食間など、薬を飲むタイミングは具体的にはいつですか?

食前

食事の30分くらい前にお飲みください。胃の中に食べ物がない方が良く吸収されるお薬や、吐き気止め、胃腸の動きを良くするお薬だからです。

食後

食事の後30分以内にお飲みください。忘れやすい方は、食直後に飲んでもかまいません。

食直後

食事をしたすぐ後にお飲みください。胃の中に食べ物があるので、胃腸障害を防ぎます。また、食べ物と一緒の方が効果的なお薬があります。

食直前

食事の前15分(お薬によっては10分)から食べ始めるまでの間にお飲みください。食後の高血糖を防ぐ糖尿病薬は、食直前のものがあります。

食間

食後2時間くらいたった空腹時にお飲みください。食事と次の食事の間です。食事中と誤解することがあるので注意しましょう。

就寝前

寝る30分くらい前にお飲みください。睡眠薬、夜間の胃酸分泌を抑えるお薬、朝の排便を期待する便秘薬などがあります。

時間毎

食事に関係なく一定の間隔(例えば6時間毎)でお飲みください。血液の中の薬の濃度を一定にし、効果を持続させることが大切なお薬などでこの指示が出ます。

頓服

医師の指示に従って、必要な時にお飲みください。痛み止めや熱さまし、咳止め、吐き気や下痢止めのお薬などがあります。

Q 食事が不規則で1日3回食べられないのですが、お薬は3回飲まないといけませんか?

1日3回毎食後と指示のあるお薬は、一般的には食事をしてなくても3回飲むほうが良いとされています。
食後に服用と薬袋に書いてあったため、食事をしなかったのでお薬を飲んではいけないという考えは間違いです。
糖尿病など食事で血糖が上がるのを調節するお薬などを除いて、ほとんどのお薬は食事をしなくても服用することが可能です。
お薬によってはよくないケースもあるため食事や生活のパターンが不規則な方は、お薬を受取る際、調剤薬局窓口の薬剤師にご相談ください。

Q お薬を保管する際に、注意することは何ですか?

高温、日光、湿気を避けて、乳幼児や小児の手の届かない場所に保管してください。
お薬の種類によっては、冷所保存や暗所保存のものなど、特殊な保管の仕方のお薬もありますので、薬局でよく説明を聞いてください。
また、誤用を避けるために、内服薬と外用薬を区別して保管することもポイントです。

Q 目薬は開封したら、どれくらいもつのでしょうか?

指定のないものは、およそ1ヶ月を目安にしてください。ただし、使い方によるので、一概には言えません。指定のあるものはそれに従って下さい。

Q 処方された薬が残っていますが、飲んでもいいですか?

医師が処方したお薬は、その時の症状に一番合ったお薬が処方されています。もし余ったお薬を服用する際は医師や薬剤師に必ずご相談下さい。

Q 処方せんをもらったけど忙しくて薬局に持っていけません。有効期限はありますか?

保険医療機関(病院や診療所)で交付される処方箋は交付の日を含めて4日以内が有効期限です。これには休日や祝日も含まれます。有効期限が過ぎると薬局では受付が出来なくなり医療機関での再発行が必要になりますので、それまでにお持ち下さい。

なお、長期の旅行等特殊の事情があり、医師や歯科医師が、処方箋に別途使用期間を記載した場合には、その日まで有効となります。

Q 処方せんを受付してから後日、薬を取りに行ってもいいですか?

はい、受付後に後日お受け取りいただいても構いません。
ご都合がよろしい時にお越しください。処方せん受付時に継続して使用中のお薬の場合には残薬があるか声をかけさせていただきます。

Q 処方せんは本人ではなく、代理の者が持って行っても調剤できますか?

はい、処方せんがあればご本人でなくても構いません。
ご家族の方などが処方せんをお持ちになっても調剤できます。その際に飲み合わせ等を確認させていただく為に「お薬手帳」も一緒にお持ち下さい。

Q お薬手帳って何ですか?

お薬手帳とはいつ、どこで、どんなお薬を処方してもらったかを記録しておく手帳です。
いつも飲んでいるお薬の履歴が分かるので、医師や薬剤師に見せる事で飲み合わせの悪いお薬が処方されていないかやお薬の重複投与を防ぐ事も出来ます。
また災害時にお薬手帳があれば服用歴が把握できるので、間違っていつもと違うお薬を処方されてしまうという心配もありません。万が一に備えてお薬手帳を携帯しましょう。

Q 他の薬局で貰ったお薬手帳を出しても大丈夫ですか?

はい、他の薬局のお薬手帳でも大丈夫です。お薬手帳を病院・薬局ごとに何冊も作ってしまうと、お薬の飲み合わせや重複の確認が出来ないため1冊に情報をまとめて携帯することが大事です。
何冊もお持ちの方は1冊にまとめることをお勧めします。

Q お薬手帳はいつ出せばいいですか?

処方せんと一緒に受付にお渡し下さい。お薬の飲み合わせによっては、思わぬ副作用が出てしまう事も考えられます。
医療機関を受診する際、薬局でお薬をもらう際には、是非お薬手帳をご活用下さい。